野村牧場が誇る洋菓子マドレーヌ、モナカアイスの起源とは?

野村牧場が誇る洋菓子マドレーヌ、モナカアイスの起源とは?

みなさんは洋菓子といえば何を思い浮かべますか。ケーキ、マドレーヌ、アイスクリームなどでしょうか。あるいは、モナカアイスやカステラ、クリームどら焼きなど、和洋折衷のスイーツが思い浮かぶかもしれません。

「丹後野村牧場(アケイシアファーム)」では絞りたて牛乳をふんだんに使用して、マドレーヌ、モナカアイスを作っています。このコラムでは、そんなマドレーヌとモナカアイスについてご紹介いたします。

マドレーヌについて

まずは野村牧場がしぼりたての牛乳とフランス産のイズニーバターで作っている、マドレーヌについてご紹介しましょう。

マドレーヌとは、やさしい甘さとバターの香りにふんわり、しっとりした食感が特徴的な焼き菓子です。その形はレモンのようなラグビー型、丸形、ローズ型とさまざまですが、貝殻の形の型で焼かれ裏面がぽっこり膨らんでいる形が有名でしょう。

材料は卵・砂糖・小麦粉・溶かしバター・ベーキングパウダー。時には砂糖の代わりにはちみつが使われたり、レモンの皮が加えられたりすることもあります。バターを多く含む焼き菓子ですが、くどくない甘さと軽い食感から、ぱくぱく食べられてしまう焼き菓子として広く愛されているのです。

フィナンシェとの違い

マドレーヌの特徴をご紹介しましたが、「フィナンシェと変わらない?」と思った方もいらっしゃるでしょう。いいえ、両者は生まれた背景も含まれる材料も異なります。それではその背景と材料からその違いをみていきましょう。

歴史的な違い

マドレーヌとフィナンシェ、実はどちらも近世のフランスで生まれています。では、いったいどのような背景から作られるようになったのでしょうか。

マドレーヌの歴史は諸説ありますが、1番有名なものをご紹介します。

舞台は18世紀フランスのロレーヌ地方、そこではとある公爵によるパーティーが開かれていました。しかしパーティーの途中、ひょんなことからパティシエが厨房で口論になり出ていってしまいます。無責任なパティシエのおかげでお菓子は用意できず、困った料理長は手伝いに来ていたメイドに急遽お菓子を作ってもらうことにしたのです。

そこでメイドが作ったお菓子こそ、現在に伝わる「マドレーヌ」です。祖母から教わった焼き菓子をありあわせの食材で作り、窮地を乗り越えたメイドの名が「マドレーヌ」だったことから、その名がつけられたといいます。パーティーでだしたマドレーヌはすぐに人気を集め、パリ中に広まっていったそうです。

一方フィナンシェは、パリの金融街に由来をもっています。フィナンシェの元来の意味は「金融家」「金持ち」であり、商品取引所近くに店を構えていたパティシエが売り出したものが最初だといわれています。現在でも引き継がれている四角い形は、金融街で金の延べ棒を思わせる縁起のいいものとして、パリを中心に人気が高まっていきました。

フィナンシェは金融街で働く人々が、背広を汚さず食べられるお手軽スイーツとして広まっていったのです。

材料の違い

先ほどマドレーヌの材料についてはご紹介しましたが、はちみつに代用される砂糖とベーキングパウダーを含み、やさしい甘みに軽い食感が特徴的でした。

一方フィナンシェの材料は卵白・砂糖・小麦粉・焦がしバター・アーモンドパウダーとなっています。材料から生まれるマドレーヌとの違いは、その食感にあるといえるでしょう。フィナンシェはアーモンドパウダーに由来するサクサクとした表面の食感が特徴的です。また一口かじると卵白特有のもっちり感を味わえます。ふわふわ、しっとりとしたマドレーヌとは大きく違うことがわかるでしょう。

もちろん両者は味わいも異なります。ほんのりやさしい甘さのマドレーヌに比べ、フィナンシェはアーモンドと焦がしバターの香ばしい味わいが特徴です。カリッともちもちの食感と香ばしい香りが口の中に広がるスイーツがフィナンシェなのです。

モナカアイスについて

野村牧場では「あいすもなか」と呼ばれるモナカアイスも販売しています。冒頭で挙げた通り、モナカアイスは和風の最中と洋風のアイスクリームを掛け合わせた、和洋折衷のスイーツとして人気を博しています。それではモナカアイスの歴史について解説していきましょう。

モナカアイスの歴史

ハイブリッドスイーツの先駆け的存在であるモナカアイス、その起源は大正時代にあるといわれています。ただ詳しい起源やその由来はわかっていません。実はモナカアイスの起源が大正時代にあるといわれる所以は、昭和時代に特許を提出したところ認められなかったから、という理由からなのです。

アイスクリームが日本で販売されるようになったのは明治以前の1865年。当時から和菓子として根強い人気を誇っていた最中が、大正時代のうちに西洋のアイスクリームと出会ったのは充分考えられるでしょう。

アイスモナカは大正時代から今まで、その人気が衰えることなく人々を魅了し続けているということなのですね。

まとめ

この記事では、野村牧場で販売しているマドレーヌとモナカアイスについてご紹介しました。フランスのロレーヌ地方で起きたアクシデントをきっかけに、フランス全土に広まることとなったマドレーヌ。そのやさしい甘さとふわっとした食感は今でも人々に愛され続けています。そして日本で生まれたハイブリッドスイーツのアイスモナカは、その起源を大正時代にもち、こちらも長らく人々に親しまれてきました。

京都府京丹後市にあります「丹後野村牧場(アケイシアファーム)」では、毎朝絞りたての牛乳から美味しいスイーツをつくっています。あいすもなかは店頭とインターネットで販売しており、マドレーヌはインターネット限定で販売中です。濃厚な牛乳で作る絶品スイーツをぜひご賞味ください。